
【腹部】HIFEM治療1年後の状態について
題名 | 高密度焦点式電磁治療後の患者における腹部組織構成のMRIおよびCT評価:1年フォローアップ |
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著者 | Brian M. Kinney医師(FACS)、David E. Kent医師 |
論文の要旨
背景
高密度焦点式電磁(HIFEM)治療を調査している複数の研究が近年発表された。
しかしながら、本治療は新しい治療であるため長期データは依然不足している。
目的
本研究の目的は、一連のHIFEM治療の平均1年後における腹部組織の変化を評価し、患者の最初の身体反応に対する長期持続性を判断することであった。
方法
患者21名に対して磁気共鳴画像(MRI)あるいはコンピュータ断層撮影(CT)検査が最初の一連のHIFEM治療から平均332.6[88.5]日後に実施された。
本走査は盲検化された放射線科医1名により、腹筋厚、皮下脂肪変化、腹直筋離開の評価が行われた。
結果はベースラインおよび6週間後のフォローアップで得たMRI/CTによる測定と比較された。
収集したデータセットの相関関係が計算され、検査された。
最初の治療に関連する有害事象の発生について観察された。
結果
ベースラインと1年後のフォローアップ測定を比較した際、MRI/CTによる計算では平均14.63%(2.97[2.11]mm)の脂肪減少、19.05%(1.89[0.88]mm)の筋肉の肥厚、10.46%(1.96[1.71]mm)の腹直筋離開減少を示した。
すべての変化は有意で(P<0.05)あり、体重の変動とは関連しなかった(P>0.05)。
ベースラインの離開幅はフォローアップの改善程度と正の相関関係を示した。
有害事象は報告されなかった。
結論
HIFEMによって誘発された筋肥大、脂肪減少、腹直筋離開の減少は治療後1年間維持された。
本結果は最初の身体反応の長期持続性を示唆しており、この治療グループにおけるフォローアップの継続と今後の研究によって長期持続性を検証する必要がある。
論文のデータ
磁気共鳴画像/コンピュータ断層撮影を用いた腹部脂肪、腹筋、腹直筋離開幅の測定(n=21)。測定値はミリメートルで示す。垂直線分は標準偏差を示す。
6週間FU:6週間フォローアップ、1年FU:1年フォローアップ
論文の症例写真
51歳女性患者の(A)ベースライン、(B)治療の1か月後、(C)治療の1年後のデジタル写真。
論文の結論
HIFEM治療を受けた21名の患者は最初の身体反応の長期的な改善の傾向を理解するため、治療の平均1年後に評価を受けた。
これらの患者において、本結果はHIFEMにより誘発された筋肥大、脂肪減少、および腹直筋離開の減少が少なくとも治療後1年間維持したことを示している。
個々の患者においては、改善の低下を防ぐために維持治療を行うことも可能である。
まとめ
エムスカルプトについての論文を1つ紹介しました。
現時点では数少ない長期間のデータです。これによって、HIFEM治療の効果が治療後少なくとも1年は維持されていることが見て取れると思います。